ゴルフスコアを大きく左右するのがパッティングです。中でも「3パット(スリーパット)」はスコアを崩す最大要因の一つです。今回の記事では、プロレベルのスコアを目指すうえで欠かせない「5メートルパットにおける30cm先の目標設定法」について、論理的に解説します。初心者でも実践可能な具体的練習法まで網羅し、3パット撲滅に直結するノウハウを丁寧に伝えます。
なぜ3パットは減らすべきなのか?
18ホール中、パッティングの占める割合は非常に高く、アマチュアゴルファーの多くが1ラウンドで30~40パットを記録しています。仮に3パットを1ホール減らすだけで、スコアに1打以上の影響を及ぼします。
プロゴルファーは1ラウンドで26~30パットが一般的であり、パッティング精度の高さがスコアの安定性に直結しています。特にワンパットの頻度を増やすためには、3パットをゼロに近づけることが前提となります。
3パットが起きやすい距離とは?
3パットが最も発生しやすいのは、5メートル以上の距離です。
特にパッティングに苦手意識があるプレイヤーほど、5m以上のパットでカップに届かない「ショート」を繰り返してしまいます。
ショートはカップに届かないため、そもそもカップインの可能性がありません。逆にオーバーも大きすぎれば3パットの原因になります。このバランス感覚がスコアを大きく左右します。
【核心】5mパットの目標は「カップの30cm奥」
多くのアマチュアは、5mのパットでもカップを直接狙いがちですが、これは誤りです。プロは5mのパットでは「カップの30cm先」を目標地点として設定しています。
なぜ30cm先なのか?
- 最後によろよろと失速しながらカップに向かうボールはラインが乱れやすく、入る確率が下がります。
- ある程度勢いを保ったままカップを通過させることで、ラインのブレを抑えつつカップの幅を最大限に活用できます。
- 実際、PGAツアー選手の5mショート率はわずか2%前後と非常に低いのです。
練習法の提案:
練習グリーンで、カップの30cm先にティーを立てることで、目標地点を明確に可視化し、実戦感覚を養うことが可能です。
距離ごとに異なる目標設定法
距離 | 推奨目標 |
1m | カップの30cm奥(しっかり打つ) |
5m | カップの30cm奥(最も安定) |
10m | カップそのもの(オーバーすると危険) |
距離が長くなるにつれ、人間の距離感には誤差が生じやすくなります。10m以上では「カップそのもの」を目標とし、前後1mのブレまでを許容することが現実的です。
下りのパットでも目標は同じ?
多くの人が「下りだから弱めに打つべき」と考えますが、動画ではこの常識を否定しています。下りであっても、「カップの30cm先」を目標に打つスピード感が、ラインの乱れを防ぎ、成功率を高めるのです。
パット精度を上げるための練習習慣
- 5m・7.5m・10mといった距離ごとに**「目標地点」を明確化する習慣**をつける
- 1m以内のショートパットでも「ジャストタッチ」ではなく、30cmオーバーする意識で打つ
- 毎朝の練習でティーを活用し、目標点を意識した反復練習を行う
これらの積み重ねが、長期的に見て確実にパット数を減らすことにつながります。
まとめ
「パットは感覚」と言われがちですが、実際には明確な理論と目標設定によって再現性を高めることが可能です。特に5m前後のパットにおいては、カップの30cm先を目標地点とすることが最も効果的であり、ショートによる3パットを大きく減らすことができます。
正しい目標設定と反復練習を通じて、スコアを劇的に改善していきましょう。