ゴルフにおいて「ドライバーが曲がる」悩みは、アマチュアゴルファーにとって最大の課題の一つです。そこでこの記事では、プロゴルファー高橋彩華選手が解説する「右ヒジの使い方」をもとに、インパクト時の精度を高め、曲がらないスイングを実現する方法を徹底解説します。スイング中の右ヒジのキープにフォーカスしながら、初心者でも理解しやすいよう専門用語を丁寧に解説しつつ、具体的な改善方法を紹介していきます。
右ヒジを保つことがスライスやフックを防ぐ
トップの形をインパクトまで維持せよ
高橋彩華プロが強調するのは、スイング中に右ヒジの形を崩さないこと。具体的には、テークバックからトップポジションで作られる右ヒジの角度(約90度)を、インパクトまで可能な限りキープすることが重要です。
多くのゴルファーがこの「右ヒジのほどけ」により、ダウンスイング中に力が外に逃げ、クラブフェースが開きスライスになる、または極端に閉じてフックになるというミスに繋がっています。
インパクトでの右ヒジキープがもたらす効果
右ヒジを正しくキープすることで、
- ヘッドの軌道が安定し
- フェース面のブレが減り
- ボールの直進性が向上 します。
これは、身体とクラブが一体となって動作する感覚(いわゆる“ワンピーススイング”)を作りやすくし、結果としてショットの再現性を高めます。
下半身の連動性と右足の使い方
足の内側から「剥がすように蹴る」
動画中、高橋プロは右足の動きについても明確なアドバイスをしています。
誤った使い方の例としては、右足を前方向に強く蹴ることで身体が浮いてしまい、ミート率が下がるという点を挙げています。代わりに、右足を横方向に剥がすように使うことで、体幹のパワーを逃さずにインパクトに伝えることができると述べています。
膝の動きにも注意
インパクトに向けて前膝が突き出す「前突ミス」は、スイング軌道を乱す大きな要因です。これを防ぐために、
- 左足はできるだけベタ足に保ち
- 膝を伸ばしながら後ろに押し返すような動作 を意識する必要があります。
フォロースルーでも右ヒジを意識する
インパクトの瞬間だけでなく、フォロースルーにおいても右ヒジの形を意識的に保つことで、球筋の安定に大きな効果があります。特にドローヒッター(右から左に曲がる球を打つプレイヤー)は、ターンの意識が強すぎると左への引っかけミス、逆にそれを嫌がって右へのスライスになるといった問題を引き起こしやすくなります。
右ヒジを保ったままフォロースルーまで押し込む動きが、これらのリスクを減らすための重要なポイントです。
まとめ
高橋彩華プロのレッスン動画に基づき、右ヒジの維持と下半身の動きを中心に「曲がらないスイング」を実現するための技術を整理しました。
右ヒジをキープする意識を持ちつつ、右足や膝の使い方を最適化することで、ミスショットのリスクを抑え、ドライバーショットの安定性を飛躍的に向上させることができます。
反復練習により「意識しなくてもできる状態」に落とし込めれば、スコアアップに直結する結果が得られるはずです。
高橋彩華プロ紹介
1998年7月24日生 新潟県出身
身長162cm
2018年プロデビュー
2018年はQTの資格でツアー参戦しながらプロテストにも合格。同年のQTも28位で突破し、19年は一気に開花した。シーズン序盤は深刻なパターイップスに苦しめられて予選落ちが続くが、「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で13位タイに入り復調。その後は度々優勝争いに加わり、賞金ランキング19位で初シードをつかんだ。ショットの精度には定評があり、パーオン率は全体4位となる74.6032%を記録した。
2020-21年シーズンは初優勝こそならなかったものの、50試合の出場で21度のトップ10を記録。1億円以上を稼ぎ出し、賞金ランキング11位と飛躍した。2022年「フジサンケイレディス」で念願のツアー初優勝を果たした。